これこそ自由???!!!

雀のチュチュチュの鳴き声が鮮明に聞こえる、何気ない日常のとある朝、広いダイニング部屋から、

「触らないで」「触らないで」妻が何やら諭(さと)そうとしています。しかし敵も然る(さる)者。手を伸ばして試みます。

「もう、ほんとに触らないで!!!」「もう、、、、」妻は直ぐに限界に達しそうです。「さっき、食べたやろ。」「もう、忘れたん?」

ブル、ブル、ブル、迎えの車が到着しました。「おはようございます」その後「**おばさん、来たよ」「行くよ」

「おはようございます」ガラガラガラ「お世話になります」

バタン、ブルブルブル、キューン。

ガラガラガラ「おにぎり置いてるから」「行ってきます」、バタン、ブルブルブル、キューン。

僕は再び眠りに就(つ)きます。


認知症**おばさんと暮らし始めて約3か月が来ます。羨ましい程彼女は自由なのです。僕たちの《35億》倍以上は自由なのです。ゆえに、世界でも有数の多幸者だと思います。


見かけた人、みんな知り合いで友達です。しかもみんな自分の家に訪ねて来てくれた人なのです。近づき話掛けます。

「覚えとる?」手を取って「一緒に行こう」妻が止めに入ります。「すいません。」


そして手にした物全ては自分の物。「何しよん?」「私のじゃがね」納得してませんが、どうにか取り上げて戻します。


知らない事、分からない事は、なにひとつありません。「分かっとるわね」「何言よんぞね、知っとんじゃがね」。「偉いね」合わせます。


時たま、喧嘩になる時はありますが、直ぐ忘れてくれるのです。

過去をほとんど明確に記憶していません。10秒前の事すら記憶してません。記憶する能力も持ち合わせていません。しかも未来に想いを馳(は)せる思考力も、未来という概念すら存在しないのです。だから悩みや不安が無いのです。

ただひたすら《今(ナウ)》を我儘(わがまま)《僕には少なくともそう映ります。》に生きています。


「しなければならない」「してはいけない」が存在しないのです。

数秒単位で変貌する「やりたい」、「したい」の私欲に身体が動かされるだけなのです。

思うがままに行動するので、次の行動が予測できない。


本音で生きてない日なんて、もう1日も無い。

我慢する日も1日も無い。

やりたいことはやりたい

いま、この瞬間に、言いたい言葉は全部言いたい


まさに人間に生まれてきたなら、こうありたい。を生きぬいているのでしょう。しかしです。記憶を無くす、こんな人生僕には無理です。

正常に生活するというのは、悩みや不安を抱えるのは当たり前の事なのですね。改めて気が付きました。

制限の無い自由は自由とは呼べないんでしょう。そしてそんな自由は幸福では絶対ないのでしょう。


彼女を見ていて気付くことがある。

好きなように生きても周囲に迷惑をかけることは意外と少ない。そして逆に、自分の感覚を押し殺してまで自己犠牲的になっている時ほど、周囲を負のスパイラルに巻き込むことが多い。のかなと思う。


やりたい時はやる、《下ネタじゃないです。》嫌なものは嫌だと言う。

自分の欲求は勇気を出してはっきりと口にするなど、潔い我儘(わがまま)はある意味、美徳だと思う。

「貧しき者は幸いである。」「貧しい者」とは《何かが不足していて満たされていない人》の意味です。《物質的や精神的にも》


今日はここまで。ではまた。 近藤浩二でした。

今日も2曲プレゼント。

リタクーリッジでハイヤーアンドハイヤーです。

1977年リリース。ゴールドディスク獲得。米国インディアンの血をひく女性シンガー。自身初の大ヒット。全米no.2を記録。ドラムとギターでテンポ良く刻む、リズム感のあるポップソング。他のミュージシャンによるカバー曲多数あり。この曲が最大のヒット。アルバムエニータイム、エニーウエアに収録。この曲とボズスキャッグスのカバー、ウイアーオールアロン2曲を聞きたくてこのLPレコード購入しました。


アンディーギブで恋のときめきです。英国のアイドル歌手。

1977年リリース。ディスコサウンド全盛に乗り、3週連続全米no.1獲得。一人の姉とビージーズのギブ3兄弟の末弟。30歳でウイルス感染で他界。

ディスコサウンドの牽引車である、ビージーズの後押しに乗って、3曲の全米no.1シングルを持つ。アイドルに似合わず、張りのある、よく通る伸びやかで甘い歌声で歌唱力もあって、作詞作曲もこなし多才であった。ある映画の劇中歌で使用され、とても印象深くけっこう好きな歌でした。


おまけでマドンナでクレイジーフォーユーです。

1985年リリース。マドンナ初の全米No.1記録。映画「ビジョンクエスト」の挿入歌。ほぼ主題曲でしょう。当時サウンドトラックのLpレコード購入しました。映画は後にDVDで観ました。でもストーリー覚えてない。どこにでもある単純な青春映画。ジャーニーのオンリーザヤングとこの曲が好きで何度も聞いていました。