プぺル(えんとつの街)

「上だけを見ろ!!」

「下を見るんじゃない!!」

「下を見ると」「足もとがすくみ」

「前に進めないぞ!!」

ことあるごとに、勇気を与えようと

家族や仲間の励まし。ひとことで言えば・・・・


ディズニーとジブリ映画を足して割ったようなとっても

美味しい、夢とロマンあふれる冒険ファンタジーです。

絵コンテも物語も音楽も素晴らしい。不覚ながら、

クライマックスで胸が、いっぱいになって、小刻みに震え、

えづいた、泣いた。(映画館で)

始まって数分後に、トロッコ列車に乗せられ、

ワクワクドキドキ、

インディージョーンズさながらのスリル満点。

正月疲れで眠たかったまなこも一瞬でパチリ。


今から250年前、時がどれだけ経っても価値が変わらない

《お金》だけに魅せられた人たちをある悪党が、特殊コイン

《エルコイン》で支配しようと煙突をたくさん作り、

多くのけむりで街を包み込み外の世界から閉ざし、外の世界を

見せない様に、あこがれないように、夢を持たせないよう

社会を構築、でっちあげる。


ある日、そんなけむりのはるかかなたで、

赤く光り輝く星がけむりを突き破り、プぺルの街に

転げ落ちていく。そこから物語が動いていく。


どんな社会でもひとりくらい制御不能な異端児はいるもの。

実直で星を見ることを夢見る自分を信じる心優しい少年、

ルビッチとその父親、

昼間は紙芝居で夢を語り、夜は仕立て屋のブルーノ、

ハロウインの日に街へやってきた、

がらくたの「ゴミ人間」、プぺル

素性がよくわからない、地底人間、爆弾作りのスコップ、等々、

個性豊かなキャラクターたち。


夢(外の世界の星を見る)を叶えようと空飛ぶ船に乗り、

分厚いけむりのかたまりを爆破させたルビッチとゴミ人間

(実は、心の父、ブルーノ)たちを励まし、後押しする仲間。

彼らがけむりを一掃すると、街のひとたちが見上げる。

そこには見渡す限りの満天の星空。

最後には、ルビッチの友人で、がらくたで作られた「ゴミ人間」

がくずれ落ち、そのたましいが空へと舞い上がり、

夜空でトワにさんぜんとかがやく星となった。


1%のひらめきと、

99%の努力の積み重ねと汗のたまもの。

原作を読んだあなたも、読んでないからこそ

単純明解で、誰でも楽しめる愛と夢の物語。

入場料、絶対、損をさせません!!

《鬼滅》の次は《プエル》で決まり。

今年は皆さんも、

上だけを見て前進しましょう。


今日はここまで。近藤浩二でした。

ではまた。今年もよろしくです。


総制作指揮、原作、脚本は、

お笑いキングコング、絵本作家で実業家の西野。

制作は吉本興業。

声優に、女優、芦田愛菜、落語家、志らく、

キングコング、カジサック、オリラジ、西森

といった多彩な豪華顔ぶれ。

あっという間の100分。


ユニクロの初売りに出かけ、その足で何気に目的持たず

イオンに入る。人ごみに流されてたどりついた先が

映画館。あみだくじとじゃんけんの結果、「プペル」に決定。


行き当たりばったりの人生の末に訪れた感動でした。

人生いろいろ。