待ちに待った《一杯》が目の前に現れました。トッピングに無料のニンニクをたっぷり載せます。パッチンと割かれた割りばしを妻から受け取り、ドンブリに付け入れます。麺を拾い上げます。期待に胸膨らませ口に流し入れます。「うぐ」「ぱく、ぱく」
顎を動かし噛みしめるたびに、なんだかしっくりきません。
何かが違います。
あの時の、あの《えもいえぬ》感激は???、
大いなる肩透かしです。
繁華街を歩いています。手入れの行き届いた、長い黒髪の後ろ姿の女性を見かけました。無理して急いで追い越して、振り返って見返した時の《がっかり感》が胸をよぎります。まさにそんな感じです。
今日は久しぶりにラーメンを外食しました。20年程前、独身時代仕事終わりに京都で食した「天下一品」です。当時《これほど美味しいラーメン初めて食べたよ》「ううんめえ!!!」と僕は唸りました。しかも夏の暑い夜でした。《すりおろしニンニクの沢山入ってたことだけはよく覚えています。》
しかし残念なことに、疎遠なカスタマーに車で初めて連れて行ってもらった事で、京都のそこの店には一人で再度訪れることは出来ませんでした。《「天下一品」と言う店名だけは覚えていました。》それと同じ名前の店が隣町にあったのです。
僕は躊躇(ちゅうちょ)なく直ぐに妻と食べに入りました。
しかし期待は大きく裏切られました。ものは大きく違わないでしょう。ていうか、ほぼ同じものでしょう。でも美味しく感じません。
食事は「美味しいものを食べる」のではなくて「美味しく食べる」が重要なのでしょう。
当時と比較すると、「もの」は同じであっても、それ以外の条件(背景)が違っています。当時は若くて食欲旺盛で新陳代謝活発です。しかも仕事終わりで空腹でした。
多数の仲間と野外で食すれば、飯盒炊爨(はんごうすいさん)の白米であれ、レトルトカレーでも、最高の《ご馳走》です。
「空腹こそ最高のスパイス」と言われますが、
《空腹》を極限まで耐え忍び、口にする《食事》は、たとえ《粗食》であっても、絶対宇宙一美味しい《食事》、まさに《天下一品》であろう。
今日はここまで。ではまた。近藤浩二でした。
今日も2曲プレゼント。
ジャニスイアンでアットセブンティーン(17歳の頃)です。
米国のフォークソングを歌うシンガーソングライター。1975年リリース。全米No.1記録。グラミー賞受賞作。ジャッジーな作りで寂寥感漂うボサノバ調の名曲。「17歳で真実を学んだ」といった自述的歌詞で多くの人が共感できる内容。
「愛は盲目」が日本では有名。
http://taiyohanasaku.waterblue.ws/koji/wp/music/AtSeventeenJanisIan.mp3
ダンフォーゲルバーグでハードテュセイです。
1981年リリース。米国の叙情詩人。シンガーソングライターでありマルチプレーヤー。2007年にがんで死去。
親しみやすいフォークロックの曲調と温かみのある声でスマッシュヒット。イーグルスのメンバーがレコーディングに参加。
多作なミュージシャンで隠れた名曲多数あり。必聴の価値あり。
http://taiyohanasaku.waterblue.ws/koji/wp/music/DanFogelbergHardtoSay.mp3
おまけで、aikoでカブトムシです。1999年、年末リリース。長く歌われ愛される玄人(くろうと)好みのする秀逸作。
現在、午後ティのCMで流れています。
http://taiyohanasaku.waterblue.ws/koji/wp/music/カブトムシaiko.mp3