確率

優秀な営業マンの習慣のひとつらしいです。

セールス周りの車両運転時、極力右折を避けて

左折周りで移動します。と、かつて何かで聞いた様な気が・・・


実際運転をすると、よく分かると思われますが、右折はたしかに

思った通りにスムーズに流れる時の方がまれです。しかも

ひどい時には、赤信号をまるまるフルで待機する、はめにも。

なんかイライラさせられて、精神衛生上も全く良くありません。

加えて、右折は左折に比べ、注意の度合いも求めれられますので

ただ移動するという、非生産的な行動に神経をすり減らして

しまって、肝心な仕事の目的達成に向けて精力的に活動でき

ないなんてことに陥りかねません。最近つとに考えることに、


助手席に乗車して交通の流れを何気にながめていると以前から

感じていたことですが、世間には不思議な人があふれています。

わが街中に走っている、思いのほか交通量がそこそこ多い国道。

その国道に沿ってスーパーやコンビニなどが店を構えているの

ですが、そこからビジーな国道にわけ入ってこようと右折待ちの

車両が、長時間立ち往生している様子をひんぱんに目にします。


僕は純然たる確率論者ではありませんが、少しの脳みそで

考えて、一度でも経験すれば理解できることなのでしょうが、

左折は比較的容易に進めますが、右折は考えてる以上に容易では

ありません。端的に言えば、永遠に進めないのではないかと

不安に襲われてしまいます。ほんの少し考えれば分かるはずで、

対抗車両と本流車両の2車両のはざまに入り込むことの困難さ。

さほど遠くない位置に、都合よく信号でも存在しており、片車両

でも強制的に停車してもらえれば、親切な方の好意で入れるかも

僕ならこう考えるのです。近くの信号機の設置されている交差点

まで移動して信号待ちにまかせるか、一度左折して、程良い場所

でユーターンをするでしょうか。時間ロスと安全性の点から考慮

すれば、確率的にもはるかに妥当ではないかと思えるのですが・


屋外での活動の際には、おそらくほとんどの人は天気予報の降雨

確率を考慮して、行事の開催や雨具の準備を考えるでしょう。

確率が50%以上なれば、誰もが多くの可能性の方の行動に

傾くはずです。確率論者でなくても、受験の時には倍率を

気にかけ、宝くじの当落に一喜一憂するのです。誰もが

人生の選択に、戸惑い、迷いながら、日常を送っている

訳ですが、そこでは出来うる限り、遠回り、ムダを避けて

てっとり早く近道を歩こうと考えがちです。であっても、

様々な要因が混在して容易に判断しにくい現代だからこそ

ロジスティックに考えて確率論的な発想が求められるのでは・・


もちのろん、人間のすべての行動が確率論では割り切れません。

しかし、ビジネスにおいては、好むと好むざるとに関わらず、

数字による確率論のみで、判断され、行動を要求されます。


とはいえ、世の中が厳格な確率論信奉者の常勝になるとは

限りません。仮にそうであるなら、なんと味気のない

無味乾燥で面白くない世の中といえるのでしょうか。

万が一にも、確率論で世界が動くとしたら、この世の中

《奇跡》を信じて、挑戦する人間が居なくなってしまいます。

魔法を信じる人間にしか、魔法は使えないように、奇跡もまた

奇跡を信じる人間にしか、奇跡は起こり得ないないからです。


今も忘れられない体験があります。僕が小学生の頃、山のすそ野

の友人の家に夕刻遊びに行った帰り、突然の夕立に巻き込まれて

夕飯までに帰れないかもと、あたふたと困惑していた時、友人が

夕空を一見すると「もうじき、夕立止むから心配いらん」って

何の根拠があってか、自信満々に教えてくれました。つかの間

の後、あら不思議、雨がすっかり止んだのです。僕は理由が

知りたくて友人に尋ねました。すると彼はもったいぶりながらも

「この時期の夕立は、雲の切れ間があれば、じきに止むのよ」

だって・・・ 降雨確率もグーグルもなかった時代、人は自分の

あまたの成功体験と失敗体験と気付きの《感性》や

磨かれた心のアンテナ、によって未来予想をしていたのです。

結局、最後の選択は、自分自身でするよりほかにありません。

そこにはおそらく、数字や《確率》なんて発想は微塵も存在し

ないかもしれませんね。本当は僕もそんな人生の方が好きです。


今日はここまで。近藤浩二でした。

ではまた。P.S.I LOVE YOU.


なまじっか知識のあるって始末に悪い。「生兵法は大怪我

の基」です。よく夕刻に怪しい空模様を見ながら、

「これから天気どうなるんですかね?」

「西の空見ないと何とも・・・」 中学校で習う

《天気は西から東へと変化する》に、とらわれ過ぎ。

それでは、局所の天気予報や本当の未来は読めませんよ。何が

正しいか分からない変革の今。通用しない壊れた過去の方程式。

専門家や権威者の発言のみが決して正解ではありません。

いかなる人(たとえ子供であっても)の発言にも、

一抹の真実はあるものなのです。だからほんと、素直は大切。