サービス業のジレンマ

塾という、もう斜陽産業に携わって10年以上、つくづく感じる

《サービス》を提供して利潤を追求する業種のあつれき。

豊かで人間らしい生活のためには、売り上げアップが必要です。

売り上げアップのためには、客であるカスタマーの増加が急務。

カスタマーの増加は、同時に仕事量の増加も意味します。毎日遅

くまで生徒に関わって、自分の時間を割いて準備を行い、簡単な

食事を摂って寝る、といった日常です。常識では、収入は増えて

も豊かな生活とは、縁遠い人生と言わざる得ません。貯金をして


老後のためにと、考えても、老後が来るかどうかも分かりま

せん。元気な人でも、余命がわかっている人も、年老いた人も

若い人でも、明日生きられるかどうかなんて分かりません。

今日を大切に、精力的に生き切る以外にありません。その上で

豊かに楽しく暮らすためには、《飯の種》の仕事だけに埋没

しないように、注意すべきなのでしょうか? 考えるに


そのジレンマの解決には、客あたりの単価を上げる必要が

ひとつ。 カスタマーが増えても、仕事量が増加しないような

システム作りがふたつ。最も重要な事柄は、仕事そのものに

《生きがい》や《自己実現》の達成感を実感できれば問題は

より軽くなるのでしょう。一般に、サービス業の頂点は


《医師業》でしょう。命を救う、と言った行為は、人間にとって

達成感の高い聖なる行動です。その行為は最高の称賛や高い報酬

を受け、しかも社会的地位も約束され、世間の景気の浮き沈み

にも影響を受けにくいとくれば、人生の絶頂感を味わうこと

が出来るでしょう。しかし、普通の仕事に従事しているならば


誰にもそのような《充足感》を味わうことは困難です。そこで

毎日少しでも、読書をするように気を配っています。

新しいことを勉強すれば、少しは将来を恐れることは少なく

なるかもと考えて、その時間を作ろうと留意しています。

何もしないで、じっとしていると、不安が不安を呼び込んで

怖くなってくるのです。だけど、このジレンマからはなかなか

逃れられない毎日なのです。


今日はここまで。近藤浩二でした。

ではまた。P.S. I LOVE YOU.


10分程のうたた寝の時に、何気に考えた事項でした。