太陽院院長 近藤 千恵子です(^_^)/
春の雨が降ってきました。
我が家の小さな庭のクリスマスローズも 早、花が咲き…、葉っぱを全部落としていた紫陽花の枝には新芽が出て来て…
鉢植えの蘭も、覗いてみるとしっかり蕾が膨らみ…
寒かった冬を越えて、やっと春を感じるようになりました…。
そんな朝、突然知り合いのまだ若い男子から…
「今から行ってもいいですか?」と、LINEが入り…
「良いですよ~」と、返信。
そして、2~3分後 我が家の前に車が止まり…出て来た彼は、歩くのもやっと…。
「ツラいんです…何もかもがツラくてツラくて…」
仕事や人間関係でいっぱいいっぱいになってしまった20代前半の彼が求めるSOS。
「一緒に病院に行ってもらっていいですか?」
そして、精神科もある病院へ…。
夜も眠れず…何をどうして良いのかもわからず…
しばらくぶりに会う彼は、生きて行く自信さえも失っているような状態。
少し待ったところで、診察室に呼ばれ、私は待合に…。
数十分後、診察室から出て来た彼は、入院の許可をお母さんからもらう為に お母さんに電話。
私も少し話させてもらって、短期間の入院が決まり…
病棟の看護師さんが来られるまでの間、
精神科の病棟は、普通の病院とはちょっと違うこと…
色んな人が入院しているし…本当に何が正解で、どんな生き方が良いのか…改めて考えさせられるようになるかもね。
なかなか精神科に入院することも無いから、これも経験だね…なんて話をしてる所に、病棟の看護師さんが迎えに来られ…
入院に必要なモノや 色々話始めたところで…
「入院やめます!」と…。
「えっ?」 「あっ!ちょっと待ってください…」
そして、また診察室へ呼ばれ…彼は「やっぱり入院やめます!!」ときっぱり。
顔をみると、朝我が家に来た時の弱々しさが無くなり…何か自分の中でヒントを見つけたような光も感じる様な表情…。
「入院しないでいい?」と、聞くと…「はい!入院せずに家に帰ります」と…。
笑顔さえも見える彼の心の中で、何が変わったのかわからないけれど、私にSOSを求め…病院に行き、ドクターに色々話を聞いてもらい…その後、希望していた入院手続きが進められ…そして、入院をキャンセル。
全て、自分で選択し…自身の中で見つけ出した遠くに輝く光。
そして、家に戻った頃…
「無事に家に戻れましたか?」とLINEしてみたところ…
「変なことばっかり言ってごめんなさい!将来が見えてきました!」と、返事もらい…
その後、「なんか薬飲んだらめっちゃ治って来てます!」と…。
良かった!良かった!!
寒い寒い冬の季節を乗り越え、芽吹く新芽のように…人もまた色々な感情や、人間関係を経て 新たな思考であったり 新たな行動へと動きだし…。
必ず迎える「死」…その「死」へ繋がる「生」の時間。
何が真実だか、何をするべきかわからないけれど…今、目の前に起こること全てが天の計らい。
人間のちっちゃな頭の中や、経験なんて…神さまの壮大な計画の中、渦中にいるあいだは、きっとわからず…
数年後、「あんな日もあったな~」と、笑ってお酒でも飲めるときを楽しみに 我が子のような彼を見守っていきたいです。