結婚して8年目の2007年、主人46歳の夏 脳出血にて入院。
左半身に麻痺が残り、入院したその日から始まったリハビリ。
直径5センチほどあった脳内での出血は、歩行はもちろん 幼稚園の子がするような大きなジグソーパズルさえもできない状態。
リハビリの先生は、「もう歩くのはあきらめてた方がいいですね」と。
そんな中、出来る限りリハビリの時間は見に行き声援。
手すりを持って立てただけでも、「ヤッター」
支えてもらいながら一歩また一歩と歩く姿に「凄い!凄い!」
ちょうどスキーの指導員時代の修学旅行生を思い出すほど・・・
関西方面から2泊3日の日程でやってくる高校生。
全くスキーをしたことのない子ばかりが3日間で「やれば出来る!」を感じられる最高のスポーツ。
教える側の勝負は、初日の午前中。
8人~10人くらいの班編成の中、平らなところで歩いてみたり 少し傾斜のあるところで止まる練習してみたり…。
もちろん転ぶ練習も…。
同じ班の中でも、器用に上達していく子と不器用な子。
ここで上手な子ばかり見てると、不器用な子はついていけなくなる。
でも不器用な子ばかり見てても、上手な子はつまらない。
教える側のバランス・・・そして本人のやる氣。
やる氣は面白くないと出てこない。初日は体力勝負。
転んだら楽に立てるように、板を支えて…、ハの字にスキーの板の後ろを広げられない時は、スキー板の前を抑えて感覚を覚えてもらい…。
あと2日半を楽しくするのも、大変にするのも初日のこの半日が左右する。
初日の半日懸命に頑張って、お昼ご飯食べると 午後は初めてのリフト。
ここでもまた器用な子はスッと立って滑り降りる。だから、一番不器用な子と一緒に乗って、腕を通して「セーノ」で立ち上がる。
初めてリフトに乗って1本滑り終えると、もう1本。
そのあいだ、器用に滑り降りる子を待たせないように、転んだ子は懸命に起こして…。
初日の終わりには、不器用な子も少しコツを掴んで ちょっと笑顔。
そして、一晩寝ると翌朝には魔法がかかったようになっている。
昔、氣に入ってよく言ってた言葉に「明日の君は 今日よりうまい!!」
スキーなんてやりたくなかった!って思ってた子も、「修学旅行行って良かった!!」「スキーやれて良かった!!」と思ってもらえたら私の仕事は成功。
やりたくない!こんなはずじゃなかった!!と思う出来事でさえ、やってみれば前に進める。
うちの主人のリハビリの時は、ひとつひとつ頑張ってる姿に
「凄い!凄い!!頑張れ!頑張れ!!」と一番の応援団。
スキーやリハビリ、そしてカイロプラクティックを学んだことで教えられた一人ひとり誰もが持つ∞の可能性。
やれないことなんて何もない。やる氣になるためには応援団も必要な時もある。
「もう歩くことはあきらめて下さい」と言われた言葉は、覆され杖を突きながらだけど歩けてる主人。
周囲がどんなに無理だと言っても、夢を語り 頑張り続けるからこそ見える世界。
そして最初の一歩も、次に続く一歩も、あきらめずやり通すことは、やっぱり大事。
意志あるところに道は開ける!